雑談王に俺はなる!
商談が始まった瞬間に何を話せばよいか? いきなり本題から話すことはおすすめで
きません。取引先があなたの話をしっかりと聞く環境を作らなければ、商談は上手く
進みません。掴みと言うか、起承転結の『起』と言うか、商談のオープニングに何を
話すかはとても重要です。
取引先は一日に何回も面談し、ライバル企業を含め多くの会社の営業と話しています
。昼過ぎになるとあなたは今日、取引先が面談する3番目の会社かもしれません。『
今日は天気がいいですね』の切り出しは、取引先にとっては3回目の可能性もありま
すし、そうでなくても、毎日、毎日、天気の話をするのに取引先は嫌気を指している
可能性もあります。
優秀な営業マンに求められる能力の一つに、会話のスタートのスマートさがあります
。取引先から話を始めてもらえるのであれば楽ですが、そんな優しい取引先ばかりで
はなく、訪問する営業から雰囲気を作っていかなければなりません。取引先が面談室
に入ってきた瞬間に、相手の表情や服装や面談時間から咄嗟に話題を決めて話を始め
ないと沈黙の時間が経っていきます。取引先の表情を見て、明るい話題か真面目な話
題かを選択して商談を進めますが、私がいつも心がけているのは、まずはお礼から始
めることです。『お忙しい中、面談の時間を頂きありがとうございました。』『先月
も良い実績になりましてありがとうございました』『前回のご提案を採用頂いてあり
がとうございました』何かのありがとうから始めるのはどうでしょう。取引先もお礼
を言われて何かしらの返答があるはずです。そこからは、あなたが話を組み立てて、
本題に繋げていけばいいと思います。
面談の時以外の会話も重要です。例えば、趣味は?と聞かれたときに、携帯のゲーム
ですという答えや、休日は一日中寝ていますという答えは、それが事実であっても、
聞いた方が残念に思う答えですね。趣味の話からあなたのアピールに繋げておくパタ
ーンも2~3種類は持っておきたいですね。嘘をつくと後からつじつまが合わないので
、イメージダウンにも繋がります。嘘は何も創造しませんし、話も大げさにせずに謙
虚に話すことも大事です。
また、取引先からパーソナルな質問をされる内容は100種類もないはずです。こんなこ
とを聞かれると思わなかったということはなく、休日の過ごし方やあなたの出身地や
スポーツや時事ネタ程度だと思います。
あなたの話が面白くなくても、あなたに興味を持ってもらえるように、普段から準備
しておくのはどうでしょう? これを繰り返すことでどんな雑談にも対応できる営業
マンになれるはずです。参考までに、私がやっていることをいくつか紹介します。
自分の得意分野に話を牽引する。
日々のニュースに対して自分の考えをしっかり持っておく。
相手が話しそうな話題を準備しておく。
相手の趣味や好きなことを知って、表層的でもいいので情報収集しておく。
業界のことを調べておく。
自分の会社のニュースリリースは、背景を理解しておく。
なんだ当たり前じゃないかと指摘を受けそうですが、なかなか難しいことだと思いま
す。雑談王とは、価値のない話や相手にとって必要のない情報を長々と話すことでは
なく、相手からの話題にしっかりと合わせながら、しっかりとした受け応え、また、
その会話から本題に繋げていくことができる人です。
そのためには、取引先だけでなく、同僚や先輩や後輩や家族や友人といろんな話をし
て、表層的であっても知識や情報を持ち、多くの人と話すことで自然と受け応えがで
きるようになることです。また、自分が興味が無い趣味にもアンテナを多箇所に張り
巡らしておくことですね。相手の好きな話題は常に準備しておくことはマストですね
。
話し上手になった結果、気持ちよくなって口を滑らして、機密情報まで話さないよう
に。また、あなたの演説を聞かせるのではなく、抽象的ですが『大人の会話』ができ
る営業マンになるために、雑学王になることも大事だと思います。
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