切腹最中①

怒らせてしまうひと 営業の話

営業員の真価はトラブルの対応力・解決力。

冷静に現状が把握できているか? 解決の道筋をどうつけるか? 初動の重要性は言
うまでもなく、早期に解決に向かえるかを左右します。初動が解決に向けて大きく前
進することは少ないかもしれませんが、初動をミスした場合収拾がつかなくなること
は多分にあります。
取引先は顔を見たくないぐらい怒っているかも知れないし、電話に出てくれるのか?
メールはすぐに返ってくるのか? 気持ちは焦る一方です。解決を急ぐ気持ちは分か
りますが、慌てて行動した結果、『火に油を注ぐ』ことも。。。
まずは、現状把握が大切です。取引先が何に怒っているかを把握して、初動を決めて
ます。 
取引先の怒りは問題の本質よりもあなたの不誠実かも。何故、すぐに電話してこない
のか、いつからあなたはこの問題を知っていたのか。こうなるかもしれないと予想で
きたのではないか。
初動の大切さを理解してほしいですね。その時、あなたは何をしていたのか?どう動
いたのか? 取引先は問題点を通して、あなたが本当に自分達のことを考えているか
を計ります。初動として、確かにまずは取引先に向かうことも大事かもしれないです
が、頭の中まで手ぶらで行動することに賛成できません。まずは、冷静な現状把握が
あった上で、解決に向けた初動に繋がると思います。
もしかしたら、あなたのせいで取引先の人が社内で窮地に追い込まれることも良くあ
るからです。例えば、もし、あなたの会社の商品が欠品で取引先に届かなかったりす
ると、取引先バイヤーは店舗からの多くのクレーム電話に対応することになります。

そのためにも、取引先の話をしっかりと聞いて、問題の本質へと向かっていかなけれ
ばなりません。Face to Faceで話せる状態になれば、初動から次のStepへと動けます。
初動の次は、完全鎮火させるために、
1. 取引先の中にも味方を作って、あなたを助けてくれる人を普段から作っておく
  
 例えば、取引先のバイヤーの怒りを抑えてくれる人はそのバイヤーの上司かもし
 れないですし、そのバイヤーの前任かもしれません。自分達の問題が取引先に
 どれぐらいのダメージを与えているかを把握しておく必要があります。
2. 取引先と関係が良好な人のサポート
あなたの先輩社員や上司も問題解決に大きなサポートになります。その人の登
場で、取引先が握り上げた拳の置き場所が作られるかもしれないですし、取引
先が冷静に話を聞いてくれるかもしれません。あなたが誠実に対応しているこ
ともしっかりと伝えてくれるはずです。
   こういう問題の解決は、何よりも経験が物を言います。残念ながら歴史は繰り

   返すことが多く、過去にも同じ事を先輩社員や上司は経験しているのです。
   また、代理店や仲介業者の協力も大事なポイントです。平等な立場と思われて
   いる方々からの一言は、取引先の怒りを鎮めることに強い力を発揮します。

3. 今後の対応が論理的であるか
その場しのぎの不誠実な改善策は見透かされてしまいます。同質の問題点を多
く経験している取引先は、同じ様に改善策の提案も多く受けているのです。
改善策の報告書には、謝罪から始まり、経緯が示され、その経緯の問題点を論
理的に解決することになっているか? 取引先のあなたの窓口の方は、その報
告書を持って上司に説明していることをイメージしてほしいのです。
問題が大きいのであれば、あなたの会社のハンコ(社判)が捺印されていることも
ポイントになることがあります。

問題発生から解決に向けての大局観が必要になります。ピンチをチャンスにまでは、
ならなくても、ピンチが取り返しのつかない大ピンチにならないように、また、あな
たが取引先から失望されないように対応力・解決力を磨いてください。
東京の新橋にあるお店ですが、お菓子司 新正堂さんの商品に『切腹最中』という商
品があります。
サラリーマンが毎日、列をなして、一日に相当な数が売れるそうです。
溢れんばかりのあんこと、最中のバランスを是非賞味してください。
いきなり切腹最中を持って解決を急がないように。

次は切腹最中➁へ続きます。

かわいいフリー素材集いらすとやよりイラストをお借りしております

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