取引先の商談において営業が取引先に対して販促企画を考えるケースが
あると思います。あなたの会社の本部から送られてくる本部企画は全国画一的
なものであり、テレビCMとか新聞広告やSNSインフルエンサーの発信とか
言われるものです。専門家のマーケティング部や広告宣伝部が立案したもの
であり、コストも高く効果的で営業現場ではできないことなので、この本部
企画を主軸において提案するのは必須です。ただ、+アルファでその取引先
に合わせた販促企画を考えるのが現場営業の仕事の一つです。本部企画を主軸
なので、その本部企画と連動させて考えることが基本です。
その上で、あなたの取引先だけのオリジナル販促企画を考えるのですが、
最初に考えるのは、その取引先が実行している販促企画に沿わせることです。
例えば、その取引先が年間行事としてスケジュール化されている販促企画とは、
感謝祭や季節毎のキャンペーンやクーポン企画などです。また、SNSの展開や
昔からある折り込みチラシ、会員向けのDMや店舗毎のイベント、また、販促
企画ではなくても地域の学校の運動会など販促企画を立案する上で把握して
おく必要があります。
そして、取引先のオリジナル販促の立案を考える段階に入ります。一番最初に
考える大前提は取引先のメリットです。『自分たちの新商品を入れたい』
『インストアシェアを伸ばしたい『『売り場を独占したい』など、自分たちの
利益を出すことは、前面に出さないように抑えなければなりません。
最も愚かな提案は『ライバル会社の提案を採用しなければ我々はこういう提案
(販促金を用意します)をします』といった内容です。トップシェアを持って
いる会社がよくやる手で私も幾度なくやられました。競合他社のトップが出てきて
そのような提案を取引先のトップにしていく場合もありましたが、本当に愚かだと
思います。ただ、この様な提案に負けることも多かったのでイラツキましたが、
みなさんには避けてほしい提案です。強者の正攻法なのかも知れませんが、、、
まあ、取引先のバイヤーや政策決定者もトップメーカーを怒らせないために採用
せざるを得ない状況であったりします。これを防ぐ方法は非常に難しく、
こういった他社の横やりを想定して備えておくしかないのです。
また、時間をかけずに進めなければなりません。
競合他社のトップが取引先に乗り込んでいく前に、先にあなたの会社のトップを
動かしておくことなど、あなたの販促企画が採用されそうな時点で取引先が
あなたの採用を断れないように外堀を埋めておくことです。また、取引先のバイヤー
や代理店から情報収集を徹底して実行する必要があります。
話を戻しますが、取引先のオリジナルの販促企画は、取引先のメリットを考えた
提案です。自分たちの商品やサービスが取引先の何に貢献するか?それを
考えることから始まりますが、後編でその内容について話していきたいと思います。
もちろん、『他社を採用しなければメリットを出します』と言った昭和な提案内容
を避けて説明したいと思います
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