営業とは自社の商品やサービスを販売するのが本職です。企業の花形と言われるのは
その会社の窓口であり、代表でもあるからです。よく営業は大変だと言われますが、
それは会社の事情や政策を取引先に納得させるなど調整する仕事が多く、そこで厳しく
叱責されたり、攻められたりする事に苦労することが多いためだと思います。価格修正
などは相当な交渉が必要ですし、欠品などのクレームの窓口になるのは全て営業マンです。
私自身の経験でも、商談で罵声を浴びて、電話で罵声を浴びて、本当につらい職業だと
思います。営業を離れて思うのですが、営業をやっていて一番楽しいのは結果がすぐに
目に見える、努力した分がそのまま結果になることだと思います。つらいことも楽しい
こともある営業なので、いろんな局面で営業以外のこともしっかりできる能力が必要です。
例えば、クレーム処理の場合はその経緯をしっかりと取引先に説明する場合には商品知識
を有していることはもちろんですが、今後の改善点を説明する場合に工場の設備をどう
変更したのかなど生産ラインの知識が必要です。そのために工場に訪問して生産ラインに
詳しい社員とのコミュニケーションが必要で、普段から興味というか関心を持っておか
なければなりません。また、販売した商品やサービスの売上を回収する上で経理的な
知識も持っておく事も必要です。与信の問題など会社での教育もあると思いますが、
一過性のことではなく経過的な観察が必要になります。その取引先のメインバンクや
決算状況などの情報を収集して、その取引先の変化を掴んで自社の経理担当や上司に
伝える事も営業の大事な仕事です。物流もしかりです。営業のライフラインである物流
の知識がない営業が多いと思います。欠品すると日本中の倉庫を見て、とんでもなく
遠い場所からトラックで運ぼうとしたり、納期を守るために航空便を使って多くの数量
を運ぼうとしたり、まともな判断ができない営業が散見されます。どうすれば物流
クレームが解決できるかを進めていく上で、物流の知識がなければ考えつくこともなく
営業以外のことではありますが物流知識も有しておく必要があります。また、現代の
企業活動ではコンプライアンス遵守が求められるなか、法対応の知識も必要です。
問題が起こってからでは遅く、あなたの会社だけでなく取引先を守るためには第一
フィルターの役割を果たすことができる営業マンが重要です。今回は営業以外の仕事
として事例を挙げて説明しました。
私が先輩社員や上司から『売り子みたいな営業になるな!』とよく言われました。
次回も引き続き、営業マンの営業以外の話をしたいと思います。

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