取引先に対しての提案は難しいですよね。よく、取引先から提案を待っています。
と言われたり、代理店に提案力が弱いと指摘を受けたり、採用されない理由を聞くと、
おたくは提案が何もなかったじゃないか!などとの解答を受けてしまいます。
取引先は、そんなことを常に求めてきていますが、提案する方は毎回、そうそう
提案のネタがあるわけでもないですよね。
何を提案するか?考えても提案書を作成する手が動きません。普段から考えて
いないからと上司は言いますが、他社以上の差別化的な提案は普段から考えても
出てこないですよね。
今回は、提案の創出の仕方を考えてみたいと思います。
第1番目は、取引先が何に悩んでいるかを理解することです。その悩みを見つける
ことが分かれば提案の50%ぐらいは解決したと思えます。ではどうやって悩みを
見つけるかですが、取引先との商談の中で、バイヤーや担当者が言葉にして発して
くれることも多いです。どうしても、商談となるとこちらから伝えないといけない
ことが多くて、独りよがりの商談になってしまいがちです。ふと、商談先のバイヤー
を見ると興味なさげな表情。それは、その商談相手のバイヤーや担当者が解決したい
悩みに即していない商談になっている場合が多いのです。それでも、若い営業は
機関車のごとく突き進み、何枚もあるパワポを消化する商談になってしまうのです。
相手が何を悩んでいるかを聞き出すためのジャブを何度か打ち、先方の悩みを聞き出す
商談に切り替えてみることです。
第2番目は、代理店などの第3者に聞き出すことです。バイヤーや担当者に対して話す
ことと、メーカーに話すことが違うことを理解しないといけません。海外では取引先
1社に対して代理店1社というパターンが多いですが、日本では複数のメーカーを束ねる
代理店が多く、普段からしっかりと関係を作っていれば情報を得ることができます。
代理店も取引先からの愚痴を聞いたり、取引先内の情報が掴めたり、バイヤーや担当者の
悩みの背景を掴むことが多く含まれているのです。教えてください!と言って
代理店から聞き出すのは警戒心を煽るだけです。普段からの会話で聞き出す力を
身につけていかないといけないですよね。それは、また、別の機会に説明していきたい
と思います。
第3番目は、データでものを言うことによって、悩みを顕在化させる、悩みを引き出して
いくことです。取引先は自分たちのデータで全体を見ていますが、もしかしたらあなたの
提案は自社だけのデータになっていないか?を確認してみてください。自社の事だけ良く
するのではなく、あくまで取引先に貢献するために提案しているスタンスを作らなければ
相手にされません。何をどう分析するかは先方の悩み分析になるのです。
まだまだ、悩みの引き出し方は多くの手法がありますが、これぐらいにして、次回では
どういう提案にしていくかを考えてみたいと思います。
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