七色の言い訳
今回は営業員の社内向けのお話です。
月間の販売・利益予算が達成できないときに、営業としては説明責任があります。1年
間に12ケ月の月次結果を報告するわけですが、12ケ月達成するような甘い予算を計画し
ているわけでもなく、普通の営業なら6ケ月から8ケ月が達成できればいい方ではないで
しょうか(もちろん、未達成月の負け幅も無視できないですが)
予算を達成し過ぎた時にも苦言がありますが、商品の欠品や二次的な問題に発生しな
ければ上司は怒っている風な顔をしながらも、心の奥底では喜んでいることが多いの
です。
やはり、問題は販売・利益予算が未達成に終わってしまった月の報告だと思います。営
業は上司に対して何て報告しようか悩むと思います。両方の立場を経験していた私か
らすれば、上司の立場では今月は予算が達成しないことは分かっていただろう、部下
の立場からすれば高い予算で経費も削られているのに、どうやって達成しろと言うん
だ。私は、海外で働いていた経験もあるので、こういった現象は世界中の会社で起こ
っていることで、会社の規模や業種に関わらず、どこにでもある話です。
ここで理解しておいてもらいたいのが、上司は経験や情報から、あなたの最終日の結
果を見る前に予算が達成しないことを理解しているのです。それでもあなたは、神に
祈る風に最終日まで何とかなるかもと。予算と言うのは蓋然性があって達成に向かう
のであって、毎月末にあなたを救済する幸運が舞い降りてくる可能性はほとんどない
のです。また、月末の納品が一日ズレたと言ったことは不運でも何でもなく、そんな
重要な問題を最後まで確認できていないことに問題があります。
その結果として、七色の言い訳です。何を言っても納得してくれない。自分が報告し
ていても酷い言い訳に対して、上司は理解しているのではなく、呆れていると思った
方が良いと思います。
取引先の売上が悪い、取引先の企画が中止になった、競合他社が安値で販売している、
天気が悪い、予算が高い、経費が少ない、先月売り過ぎた、取引先の在庫が多い、物流
トラブル、代理店が悪い、、、
七色どころか、いくらでもいい訳があるのですが、どれも納得できる内容はなく、
結局、自分以外の何かに責任転嫁しているのです。
つまり、予算が達成しなかった時に、上司や周囲が納得する言い訳などあまり無いと
思った方が良いと思います。何を言っても上司が結果を見ての後出しジャンケンなの
で、あなたの言い訳は全てねじ伏せられてしまうのでは?言い訳と思われても上司にし
っかりと説明する必要がありますが、本当に大事な事は、最終日の5日できれば 10
日前に上司に予算が達成しないことを報告しておくこと、そして、次月以降に 何をす
るか(Next Action)を必ず準備しておくことです。
それは、あなたの数字対する責任感を伝えるとともに、次の行動を上司と確認して早
く進めて取り返すことと、あなたが本当に数字に執着して活動していることを伝える
ことにもなるのです。できる営業員はこういった身のこなしができる人で、ついてな
かったとか、動きを変えずに早めずに次月も同じことを繰り返す営業が多いのも現実
です。繰り返しになりますが、予算を達成するためには蓋然性のある行動を数か月前
から準備して行動してでしか数字になって返ってこないのです。
七色の言い訳は、あなたの上司も過去に使ってきた言い訳であり、先輩達も使ってき
たので全く通用されないことを理解して、できるだけ早く未達成を報告すること、蓋
然性のあるNext Action に力を注いだ方が良いと思います。毅然として、言い訳をする
のでなく、毅然として言い訳を簡潔に伝えて、毅然としてNext Actionを上司に伝える
ことで、あなたがあなた自身の使命感のスイッチを押すことになるのです
。
コメント